在韓米軍

 在韓米軍は、韓国の国防努力とあいまって、朝鮮半島の軍事バランスを維持し、朝鮮半島における大規模な武力紛争の発生を抑止する上で大きな役割を果たしている。
 米国は、米韓相互防衛条約に基づき、第2歩兵師団、第7空軍などを中心とする約3万6,000人の部隊を韓国に配備し、韓国軍と共に米韓連合軍司令部を設置している。
 米韓両国は、朝鮮半島における不測事態に対処する共同防衛能力を高めるために、共同演習を行っている。たとえば、大規模実動演習としては、後方地域における合同演習としての「フォール・イーグル」が毎年実施されており、昨年も10月から11月にかけて行われた(注1−112)
 なお、従来、在韓米軍司令官が行使していた韓国軍に対する平時の作戦統制権は、94(同6)年に韓国軍合同参謀議長に返還された。ただし、有事の際には、これまでどおり在韓米軍司令官が韓国軍に対して作戦統制権を行使することとなっている。
 金大中大統領は、昨年6月の南北首脳会談以降も、アジア太平洋地域における米軍の駐留の重要性に言及しており、また、米国も、韓国に対する安全保障コミットメントを維持し、在韓米軍の駐留を続けることとしている。
 一方で、昨年5月の米軍機による民家近くへの爆弾投棄や、同年7月に発覚したホルムアルデヒドの無断投棄などもあって、在韓米軍に対する韓国の国民感情が悪化し、在韓米軍地位協定の改正を求める世論が高まった。これを受け、同年8月には約4年ぶりに改正協議が再開され、同年12月には罪を犯した在韓米軍人の韓国側への身柄引渡しの条件や、付属文書において在韓米軍が韓国政府の環境法令を尊重するとの政策を確認する旨規定することなどで合意し、本年4月に正式発効している。